村崎百郎の快楽パチンコ「盤面シャワー」vol.22〜24

村崎百郎の快楽パチンコ「盤面シャワー」第22発 村崎百郎

 景気はどーかね皆の衆?みんな元気にボッタクられて泣いてるかなァ〜?俺なんか「本業の趣味」のゴミ漁りがさっぱりダメで、やってられねえよ!本当に最近は不景気でロクなゴミが出やがらねえからアタマにくるぜ。この前も夜中にムラムラ発情してセンズリのオカズに困り、深夜の住宅街でエロ本探しのゴミ漁りをやったんだが、いくら探し回ってもゴミ集積所で目につく雑誌は『ガテン』とか『フロムエー』とか『ビーイング』みたいなバイト&就職情報誌ばかり。ああ、不況とはいえホントに情けないねえ、日本男児の性欲は一体どうなっちまったんだよ!職探しもいいがセンズリが先だろ!みんなもっとエロ本買え!「暮らしにうるおいと活力を!経済再建は国民一人一人の元気なセンズリから」だ!……ああ、一度にSM雑誌を10万円分以上も拾えたバブルの頃が懐かしいぜええええ!

★大リストラ時代の到来でパチンカー激増!?
 それにしても大変な時代になったねえ。長引く不況の影響で、大手の銀行や企業が次々と吸収&合併や、それに伴う社員の大量解雇など過激なリストラ計画を発表して、日本経済はまさに大改変&大混乱&大激動の凄まじい状況に陥っている。こう書くと「それがどーしたの?どうせリーサラ連中どもの世界のハナシでしょ。パチンコで喰ってるオレら(限りなく無職に近い自営業者)には何の関係もねーだろ!」と反応する読者が多いと思うが、それは大きな間違いだ。この問題を「風が吹けば桶屋が儲かる」風に連鎖妄想していけば、我々パチンカーにも大きく影響することが容易に推測できる。すなわち「企業の大合併で大量の社員が解雇されれば街には大量の失業者があふれる→再就職は容易ではなく、退職金や失業保険だけでは暮らしていけない→どーにかして日銭を稼ぐ必要がある→とりあえず、お手軽に金を増やせるのはパチンコ」という図式でパチンカー人口が増えるのは火を見るよりも明らかだ(ちなみに「お手軽に金を減らせるのもパチンコ」なのだが…)。この事態を「良かった!カモが増えてパチンコ業界が活性化してオレらに回ってくるカネも増えるぞ!」と受けとめて歓迎するか「冗談じゃねえよ。ライバルが増えて朝の台取りが大変になる」と憂慮するかはパチンカーの意見の分かれる所だが、読者諸君はどう考えるだろう?思えば10月に日産自動車グループが打ち出した「国内の5つの工場を閉鎖し2万1千人を解雇」というリストラ案はあまりにも衝撃的だった。「解雇された日産の社員の大半がパチンコ屋に日参するハメになるかも」というシャレが現実味を帯びてしまうことがこの話の怖いところだが、それよりも我々パチンカーが警戒すべきは、8月に発表された第一勧銀&富士&興銀の3行の事業統合と、それに続いて10月に発表された東海銀行とあさひ銀行の事業統合と、住友銀行とさくら銀行の合併などに伴うリストラで新たに生まれる元銀行員の失業者たちである。何も彼らの全てがパチンカーになるとは限らないが、彼らが本気でパチンコをやることになれば、金勘定や損得計算に優れた才能を持つ元銀行員だけに徹底的に綿密なデータ分析と期待値計算をして沈着冷静にパチンコを打つ「頭脳的パチンカー」になることは間違いなく、我々パチンカーの強烈なライバルかつ深刻な脅威となるだろう。この他にも、生命保険会社の合併や統合などのリストラで生まれるパチンカーも計算高そうで要注意だし、ある調査によれば大学を卒業しても定職につかない就職浪人の割合いは何と毎年約10万人以上だということで(俺の妄想によればその半分以上がパチンコやパチスロで喰っている気がする)、データや期待値を重視する知的パチンカー人口は年々増加する傾向にあるのだ。では我々パチンカーは、今後こうした厳しい状況下をどうやってシノいでいけばいいのか? 意外性のない結論で恐縮だが、やっぱり「今まで以上に『パチンコ必勝ガイド』を熟読して(立ち読みで済まさずにちゃんと買う!)、他人よりも早く店の前に並び、よく回る台を取り長時間粘って打つこと」だろう。もちろんパチンコやめて地道に働くって選択もアリだけど、今更それはできねえよな。

★お馬鹿な事件
 先日、とある古本屋で万引き犯が捕まるのを目撃した。これが通常では考えられないぐらい馬鹿馬鹿しい事件だったので面白いから皆の衆にも報告しておこう。珍しいことに、この万引き犯は本を万引きした所を店員に押さえられて捕まったのではなく、その店で万引きしたAVビデオやエロ写真集を大量に抱えて売りに来て捕まったのである。これまでにも何度か万引き犯の捕まる所を目撃したことはあったが、ここまでお馬鹿な捕まり方をした奴を見るのは初めてだった。「盗品を盗んだ店に売りに行く」などというセコい犯罪は、チェーン店のある大型の古本屋ならともかく、沿線の小さな街の古本屋でやるなどとは、犯人の精神の正常さを疑いたくなるような愚かな所業である。「お前、よくもヌケヌケとオレの店から盗んだものを売りに来れたもんだなあ!」と店主に首ねっこを引っつかまれた犯人は、どう見ても高校生ぐらいの歳の、眼鏡をかけた大人しそうなボーヤだった(そういう未成年のボーヤが大量の成人向けAVビデオを売りに来ること自体、アヤしすぎるんだけど)。店主は「しかもウチのポリ袋と値札が付いたまんまの状態で……オレをナメとんのかお前は!」と怒るのだが、捕まったボーヤはまるで他人事みたいに「はあ?」という表情をして黙って下向いたままなのが傍から見ていると面白くて仕方がなかった。俺はすぐさま脳内にある妄想回路を全力で発動し、親切で「くっくっくっ、違うぜおっさん!このガキは、実は以前から密かにあんたに恋をしていたマジにマゾなホモで、あんたにこのまま店の奥に連れ込まれて裸に剥かれてふん縛られて、あんたの臭えチンポを無理矢理シャブらされて、けつの穴にキツいのを一発ブチ込まれたくてワザとミエミエの万引きをやったンだよ!」と教えてあげようとも思ったが、こめかみに青筋立ててマジで怒っているおっさんには通らないシャレであることに気がついて黙っていた。こういうのは大胆なのか馬鹿なのかよく分からない事件だが、長崎で起きて話題になった保険金殺人事件の外尾容疑者(女からせしめた一億五千万円をギャンブルでスッたパチンコ好きの男)も、「保険金殺人をする半年ぐらい前にパチンコ屋に押し入って現金約一九〇万円を強奪した」と供述しているそうである。これが本当なら、外尾容疑者はわざわざパチンコ屋から盗んだ金でパチンコをして盗んだ金額以上負けた大馬鹿者だ。これでは何のために強盗をやったんだか分からない。「後になって悪いと思い、密かに返金した」とでも言うのかねえ?

★ゲスが教える鬼畜のパチンコ術
「パチンコ」が我々に与えるもの その5
パチンコは犯罪を抑止する?

 趣味のゴミ漁りを20年近く続けてきた俺が思うに、パチンコとゴミ漁りには共通点が幾つかある。パチンコは良く出るお宝台を拾うことが勝利のポイントだし、ゴミ漁りは「お宝(俺の場合は文字通りの意味以外に、女の下着とか個人のプライバシーとかゴミから読み取れる物語など少々複雑ではある)」を拾うのが目的の狩猟的行為だからだ。実際、パチンコ屋でお宝台を探す感覚は、深夜のゴミ集積所を回ってお宝ゴミを探す感覚に良く似ている。もちろんゴミ漁りの場合はパチンコの大当たりのような完全確率制とは違って、周辺住民の傾向次第で「お宝ゴミが出やすいゴミ集積所」というのが確実に存在し(カド台みたいなもんだ)、そこを重点的に漁ればある程度「勝ち」は保証されるのだが、いつも生ゴミしか出ないようなゴミ集積所(まるでカス台)でも、稀に「みかん箱一杯の良質な裏ビデオ」や「経血やオリモノがバッチリ付いたセクシーなパンティ」が拾えたりするから気が抜けない。この感覚は行きつけのパチンコ屋で「いつもは全く出ないカス台が忘れた頃に突然噴く」のを見ているパチンカー諸君なら充分お分かりだろう。そうなると、ついつい気になって、カス台のようなゴミ集積所まで全部チェックしなければ気が済まず、結果的にゴミ漁りに時間を使い過ぎてしまうのだ。だから負けが込めば込むほど、「この店にはまだ他人が気づいていないお宝台があるかも」と根拠のない淡い期待を胸に次々と台を変えて打ち、有り金を全部使いはたしてしまうパチンカーの心情は良く分かる。「土日などの休日後のゴミ回収日の前夜が狙い目」「引越しの多い月末や、2〜3月期がお宝ゴミの収穫期」など、ゴミ漁りにもパチンコの必勝法に近い秘訣がいくつか存在するのだが、これはゴミ漁り歴20年い及ぶ俺の経験とデータに基づく確かなもので、根拠のないオカルトとは違う…などという「世の中の大半の人間には何の役にも立たない無駄な知恵」はともかくとして、俺がゴミ漁りで女の下着を拾いまくるようになってから、10歳の頃から始めた下着泥棒を全くやらなくなったのはまぎれもない事実である!(威張るなよ馬鹿:編集部注)だからパチンコも同様に「放っておけば犯罪を起こしそうな危ない奴らの時間をツブすことで犯罪を抑止している」という部分で社会に貢献しているかもしれないのだ。


村崎百郎の快楽パチンコ「盤面シャワー」第23発 村崎百郎

 因業な季節がやって来たねえ。パチンカー諸君にとっては、この年末年始の超ボッタクリ地獄をどう乗り切るかが当面の最重要課題だろうが、世間一般では今回に限って「コンピュータが誤作動を起こすかもしれない西暦2000年問題」が静かに盛り上がっていて、飛行機やエレベーターには乗らない方がいいとか、金融機関のATMは機能しなくなるかもしれないとか、いろんな噂や憶測が飛び交って、実際には何が起こるか全く予測がつかない状態だ。俺も物事は良いようにしか解釈しない人間なので、この騒ぎのドサクサで「銀行の預金残高が間違って二ケタぐらい上がったり、各種ローンや借金のデータが全部ブッ飛んで一切チャラになればいいな」などとムシの良いことばかり考えている。まあ、本当に運が良ければ、買いもしない宝クジの特賞が当たるような幸運が訪れるハズなんだが…

★東京大停電とパチンコ
 それにしても先日の東京大停電(といっても埼玉と東京の一部地域なんだが)には驚かされたねえ。突然全ての電気が止まっちまうんだから本当にタマンねえよ。パチンコ打ってて被害に合った読者諸君も多かったんじゃねえのかな? オレはたまたま地域イチのボッタクリ率を誇る駅前のパチンコ屋の2階で、ビクトリーボムというパチスロを打っていたんだが、その日は妙にツキまくって昼過ぎにはコインがドル箱一杯(おやじ積みで千五百枚ぐらい入る)たまっていた。地域イチの極悪ボッタクリ店にしては上出来すぎる結果なので「このへんが潮時だろう」と考え、帰ろうとした矢先にさらにビッグを引き当ててしまい、「よ〜し、これが終わったら本当に即ヤメで帰るぞ!」とサクサクとゲームを消化してたら、何の前触れもなくイキナリ電源が落ちてホール内がまっ暗になっちまった。思わず「畜生!この店はオレを帰さないつもりか!」ってキレそうになったけど、その時はせいぜい「電気を使い過ぎて店のヒューズが飛んだんだろう」ぐらいにしか考えなかったね(それにしては客付きが5割以下だったが…)。そしたら真っ暗な中で「いまビッグ引いてたのにどうしてくれるんだあ!出玉保証してくれるんだろうな!責任者呼べ!」って凄い剣幕で店員に詰め寄ってる若いのがいて、「あれェ?こいつ確か俺の横の方に座ってて、ビッグなんか引いてなかったハズだけど…」と思ったけど、面白いので黙って見てたら、年配の店員が「スロットの場合は大当たり中に電源が落ちでもデータが保存されますので電源が入れば大当たりの続きが打てます」ってな説明をして、30分後に電気が復旧した時にはその若いのはとっくに店からいなくなっていた。いるんだねえ、こういうセコい野郎が。停電に乗じてケチな詐欺を働くとは若いのにナカナカ見上げた根性で、ギャンブラーの鑑だなと感心したが、基本的な知識不足じゃあお話にならないねえ。しかし大部分の客は停電中も実に冷静で大人しく、みんな所在なさげに店の外にゾロゾロ出て携帯をかけたり空を見上げたりと、なすすべもなく立ち尽くしていた。近所の別のパチンコ屋も同様で客がどんどん外へ出てきて、あっという間に駅前の道はヒマそうなパチンカー連中で一杯になっちまった。俺も全く同じ立場なのに自分のことを棚上げして本当にこいつら、平日の昼間っからこんなにもパチンコ屋に入り浸りやがって、一体どういうつもりなんだろう。日本の未来はこんなんで大丈夫かよ!」とか思っちゃうんだから、いい加減なモンだよな。オレはその時マンションにいた同居人に携帯で連絡を取り、TVも水道も電話も全部使えなくて、何が起こっているのか全くわからない状況だと聞き、自分たちが「電気が止まったら何も機能しなくなる危うい社会」に住んでいることを改めて思い知らされた。オレの場合、パソコンが使えなくて原稿が書けないのは仕方がないとしても大好きなエロビデオを観賞できないのだけは我慢ならねえ。チンコをシコシコしごいた摩擦で電気を発生させて、その電気でエロビデオが観賞できるような便利な自家発電装置があればいいんだが、それだと永久連チャンならぬ永久センズリをやっちまうハメになりそうだ。

★“定説”はオカルトの極地だ!
 今年度の流行語大賞には、「ブッチホン」や「リベンジ」や「雑草魂」など無難なものが選ばれていたようだが、それはお上品なタテマエで、本当に巷で流行っていたのは、何といっても「死んだ人間のミイラを生きていると言い張り、説明に窮すると何でも“それは世界の定説である”と言って報道陣をケムに巻いたライフスペースの高橋代表」が語る「定説」ではなかったろうか? 実際、浦安のホテルからミイラが発見されて高橋代表がマスコミに「グルデビュー」して会見の模様がTVに流されてから、街のあちこちで「それは定説だよ」という言葉を耳にする日が多くなり、行きつけのパチンコ屋でも客同士が「便所に近いカド台が出るのは定説だよ」とか「このリーチでハズれると後はハマるのが定説だ」などとごく自然に会話で使っているのを目にしたものだ。街の食堂や居酒屋でもサラリーマンたちが「それは定説」と言いながら上司の悪口や職場のグチをこぼしていたし、この俺も編集さんに「締切りから3日ぐらい遅れても大丈夫なのが出版界の定説ですよねえ」とか言って「馬鹿野郎!仕事をナメるなあああ!」と叱られてたぐらいだから、読者諸君も一度や二度は使ったことがあるだろう。このように定説というのは、いいわけ用語としては説得力はないが実に便利な代物である。確かにライフスペースのミイラ事件のインパクトは凄まじいものだった。この科学万能(厳密にはそうでもないけど)の時代にミイラ化した死体を本気で生きていると信じる人間たちが何くわぬ顔で我々と同じ空気を吸って我々のすぐ側で暮らしていたという事実に驚かなかった者はいなかっただろう。「ミイラが生きてるとマジで言う信者の精神構造は紀元前2千6百年前の古代エジプト人並みなのか!」とか「日本の教育制度はあの程度の低レベルの洗脳にも無力なのだろうか?」とショックを受けた教育関係者も多かったと思うが、純粋にオカルティズム(隠秘学)を愛好したり研究したりしている連中にとっても「ああいう馬鹿どもと一緒にされたくない」「これでまたオカルトのイメージが悪くなる」などと、アタマの痛くなる事件だったようだ。隠秘学とは少々違うのだが、一般的な意味で「オカルト」というと「非科学的なもの」の総称として受け取られていて、あのミイラ事件は「オカルトを信奉する連中が起こす極端な事件の悪い例」として後々まで語り継がれることだろう。パチンコのオカルト打法は全く別物だが、常に科学的に物事を見たり判断する精神は持っていた方がいいと思うぞ。

★ゲスが教える鬼畜のパチンコ術
「パチンコ」が我々に与えるもの その6
若者の夢とパチンコ
 この季節になるといつも思い出すゴミがある。それは今から何年も前の年の瀬のある夜に「電波の導き」を感じて家から数百メートル離れた露地裏のゴミ集積所へ行って拾った古ぼけた一枚のフェンダー社のギターのカタログだ。そのカタログは、紐で縛りもせずにうず高く詰まれて捨てられていた3〜40冊のパチンコ雑誌の山の中から発見した。カタログをよく見ると、拾った時点から4年も前の古いもので、その裏には山形県某市の楽器屋のハンコが押されていた。「4年も前に東北のド田舎の楽器店で配られたギターのカタログが東京の住宅街のゴミ集積所に捨てられたパチンコ雑誌の山から出てきた理由」を考えれば誰でも以下のような物語を妄想できるだろう。「山県県某市在住のミュージシャン志望の若者Aは、高校卒業と同時に誰でも考える進学や就職というありふれた人生に背を向け、街に一軒しかない楽器屋でフェンダー社のカタログを手に取り握りしめ“俺はエレキを買って(多分ストラトキャスターあたり)ビッグなロックミュージシャンになるぞ!”と大志を抱いて状況もろくに調べず急いで上京、チラシ配付やポケットティッシュ配りなどの苛酷なバイトに開け暮れた(手に取ったカタログがグレコやヤマハや二光通販のものではなく、フェンダー社のものだったことに彼の本格指向が読み取れる)。しかし、あこがれの東京は、まるで長渕剛の歌のように彼に冷たく、思ったように友達もできず、バンドブームもとうに過ぎてバブルもはじけて生活に追われ、気がついたら4年の歳月が流れ、いつのまにかAは高田馬場某パチンコ店の常連となり、毎朝10時に開けきらないシャッターをくぐって台取りにダッシュする立派なパチンカーになっていた。少ない友達も殆どがパチンコ仲間で、好きなロックの話をする相手もいない。ある夜“もういいだろう、明日の見えない無謀なパチプロ暮らしはそれだけで充分ロックそのものだ!俺はリーマンやってる飼い馴らされたパンピーどもとは違う真のロッカーなんだあ!”としみじみ思ったAは、ミュージシャンになる夢を上京以来捨てられずに持っていたギターのカタログとともに捨てたのだ」…ところで現在のAは一体何をやっているのか?パチンコ雑誌を大量に捨てていたことを考えれば、今頃はパチスロを打っていると考えるのが筋だろう。(笑)



村崎百郎の快楽パチンコ「盤面シャワー」最終回 村崎百郎

心配されたコンピュータの2000年問題も別に大した混乱もなく無事に正月が過ぎて本当に良かったねえ。景気の動向はそんなに良いとも思えないが、リミッター撤廃後の今年のパチンコ業界は、数珠つなぎ連チャン機や保留玉連チャン機の復活などの明るい話題があって期待できそうだ。しかし、だからと言って安心して気を抜いちゃいけねえぜ。何があってもこの業界は基本的に「客が負けて店が儲ける」という図式で成り立っていることに変わりはなく、我々パチンカーは常に店からボッタクられる立場にあるんだからな。くどいようだが大量出玉の爆裂機が大噴火する為には、それ以上に大負けする客の存在が必要になってくる。そういうワケで2000年代のパチンコはハイリスク&ハイリターンのギャンブル性が更にアップするシビアなものとなるだろう。みんな簡単に負けるんじゃねえぞ!

★パチンコの未来を妄想する村崎百郎の電波大予言
 今回はミレニアム記念にパチンコの未来を千年後の西暦三〇〇〇年まで妄想してやろう。仮にそれまで人類が存続しているなら、その間によほど劇的な進化でも遂げて思考様式が一八〇度変わらない限り、ギャンブルは決して無くならないだろうし、パチンコ産業も繁栄し続ける事だろう。俺の頭の中にやってくるデタラメな妄想電波によれば、今から3千年後の人類は、有害な科学物質や、環境ホルモンや、遺伝子組み換え食品や、シャブやコカインやヘロインなどの各種ドラッグや、携帯電話の使い過ぎや、年々増加する“電波”の影響で、とってもナイスなハイパー電波人類へと進化を遂げ、下らない戦争が激減する分だけド変態や猟奇犯罪者も増加するのだが、人々は有り余る闘争本能を全てヴァーチャルなゲームに向けて、現在の人間以上に情熱を注ぐことだろう。もちろんゲームのハード面も劇的な進化を遂げて、パチンコはプレイヤーの精神波で玉を打ち出すことができる電波パチンコ台が普及するだろう。当然台の様式も複雑なものとなり、現在は平面のパチンコ台も奥行きを持った複雑な立方体形式をとり、液晶画面は3Dの立体ホログラムやパーソナルなヴァーチャルシアターになって、リーチアクションでは機械がプレイヤーの意識を仮想空間に引き込んで様々なトリップ体験を与えてくれるようになるだろう。30世紀のパチンコは打つこと自体が限りない快感を与えてくれる麻薬のようなパチンコ台なのだ。
 次にそんな遠い未来の話ではなく、我々が生きてる間に実現可能な特殊パチンコ台の妄想について語ろう。誰もが願う「気持ちの良いパチンコ台」ということなら、パチンコ台の前の部分に裸で四つん這いになって尻を高く突き出した精巧な女のダッチワイフが付いた台がそのうち作られるだろう。プレイヤーは裸になって自分のチンポをギンギンに勃起させてダッチワイフの尻の部分の穴(シッポリと濡れた肉質百パーセントの逸品)に挿入し腰に手を添えてガンガンとチンポを突きまくる。するとそのピストン運動に連動して台から玉が打ち出されるのだ(女性客用には、全裸であおむけになり勃起したチンポをつき出したダッチハズバンド付きの台が用意される。プレイヤーの女性は全裸でダッチハズバンドにまたがり、腟か尻穴の好きな方にチンポを挿入させて騎乗位でガンガン上下運動をして玉を打ち出すのだ)。こうしたセックスパチンコ台は射倖心と射精欲を同時に満足できるスグレモノなのでなるべく早い開発が望まれるが、それ以上に男女混浴の全裸パチンコ店の登場が待望されるのは言うまでもないことである。そして近い将来、パソコンを使ってネット上に会員制の24時間オンライン・パチンコ屋がオープンするのは時間の問題だろう。世界中どこにいてもパソコンや携帯電話さえあれば、いつでもパチンコが打て、しかも持ち玉が続く限りノンストップで何日でも何年でも連続して打てるのだから、これほど凄いパチンコはない!一か月後にパソコンを覗いて見たら1千万円以上儲けていて、それから半年後には1億円以上勝っていた!という事態も充分考えられるが、その逆に億単位の負けも有りうるので強い自制心が必要となるだろう。早く実現するといいねえ!

★おバカなパチンコ犯罪を総括する
 パチンコがらみの犯罪について考えてみよう。二〇〇〇年になっても、あい変わらずパチンコの景品交換所が強盗に襲われる事件のニュースは後を絶たないが、これは正直言って「ハイリスク&ローリターン」のあまりアタマの良い犯罪とはいえず、全く評価できない。景品交換所強盗は成功すれば確かに一千万円ぐらいの大金は手にすることが可能かもしれないが、そんなことで15年(民事は20年)も身を隠して逃げ回らなければならないのは、精神的にも大きな負担であり、どう考えてもワリに合わないし人生のムダ使いである。しかも単独犯ならいざ知らず、複数の人間で犯行をやれば、後で手にした儲けを分配しなければならず大変に損である。逃走先で仲間を殺して金を総取りする手もあるが、殺人罪までプラスされて一千万円程度の儲けでは全く話にならない。しかも労せずに大金を手にすると真面目に働くのが嫌になり、手にした金の大部分が遊興費で消えるのは目に見えている。精神的に追い詰められて全国各地を逃げ回り、行く先々のパチンコ屋で負け続けてわずか一年で文無しになって、また再び景品所強盗をやるようでは、そのうち必ず逮捕されるのは確実で、残りの人生の大半を居心地の悪い刑務所で過ごすハメになることだろう。これは「バカが犯罪をやってはいけない」という例えではない。俺が言いたいのは「バカな犯罪を犯すのはバカである」ということだ。景品交換所強盗は「短時間で高収入」のワリの良い犯罪のように思えるが、長い目で見て考えると絶対にワリが合わない犯罪なのでヤメといた方が無難だろう。「借金が払えないなら強盗をやるよりも自己破産した方が数千倍マシ」なのは間違いない。さらに馬鹿馬鹿しいのは「さっぱり勝てないことにキレて、腹いせに店員を刺して逮捕される」という類の身勝手で短絡的な犯罪である。この場合、店に雇われているだけの店員を刺すのは大きな間違いで、憎悪を向けるなら店長や店のオーナーを狙うのが筋というものだろう。しかし、店の人間を刺したからといって負けた金が戻ってくるわけもなく、そんなつまらないことで逮捕されて刑務所にブチ込まれるのは人生のムダ使い以外の何物でもなく、刑期を終えて出所してもその店では二度とパチンコを楽しめなくなる。このように、失う物の方が多い犯罪はワリに合わないので絶対にやらない方が良いのである。では、パチンコでワリのいい犯罪は……と考えていけば、行き着くのは「パチンコ屋を経営して儲ける側の立場になる」という発想以外にないだろう(笑)。

★ゲスが教える鬼畜のパチンコ術
確かに「パチンコ」は楽しいよな

 イロイロあったがこの連載もいよいよ今回で最終回である。最後の最後なのでパチンコについて俺が思うことを正直に書いてみよう。確かにパチンコは面白い。こんなに大勢の人間が夢中になって打つのも分かる。戦争もなく社会が平和に安定し教育が行き届けば、みんな適当に賢くなって、子供の頃から進学や就職や結婚や老後の人生まで、自分の将来が先の先まで見通せて、現実世界が色褪せてつまらないもののように感じてしまうのも無理はないことだし、その反動だか何だか知らないがファミコンやプレステなどのゲームが大流行するのも当然といえば当然のことだろう。誰が考えても政治や市民運動に真面目に参加するよりはゲームやってた方が気楽で楽しいに決まってんだからな。この先も管理社会がさらにキツくなり不況だ何だと現実がつまらなくなればなるほど、非現実的なゲームやギャンブルは大盛況で流行り続けるだろう。それが悪いなんて言うつもりは毛頭ないし、そういう現実を選択するのも我々自身なんだから、徹底的にどーでもいい事なんだけど、俺自身に関していえば、極端に気が短いのと「負けるのが死ぬほどイヤ、負けるくらいならその前に全てをブチ壊す」という気性が災いして、ゲームやパチンコには不向きなことが最近ようやく分かってきた所だ。とにかくパチンコは短気な人間には向かない。特に最近のロクに当たりもしないくせにリーチアクションばかりがクソ長い機種のパチンコは、俺にとってはゲームというより拷問に近く、全く打つ気になれないので漫画やコラムのネタを拾いにパチンコ屋に行っても最近はパチスロしかやらなくなってしまった(パチスロは押せば結果がたちどころに分かるから短気な俺でも数時間なら何とか打てる)。そのパチスロにしても、昨年末に行きつけのパチンコ屋でポイントを貯めて設定6の台を開店から閉店まで打ち続けて発狂寸前になり(じっと座っているのが本当に苦痛なんだ!)以来、半月後の現在に至るまでパチスロなんか見るのも嫌になったんだから、毎日きちんと13時間打ち続けることができるパチプロの人々の根性と体力と精神力は本当に凄いと思うぜ。そういう訳で「パチンコにのめり込み続ける必然性」も体力も根性もない俺は、この先も今以上パチンコにのめり込むことはないだろう。漫画の原作は今後も続くからヨロシクな!

というわけで連載が終わり、その後パチスロ漫画の原作をやることになり「鬼畜流パチスロ」を開眼したのだが、考えてみるとこのイカサマコラムの連載こそが鬼畜流のルーツだったんだな。



HOMEMENU

Copyright (C) 2001 MURASAKI All Rights Reserved.