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Last Up date: 2009-07-25 (Sat) 00:00:00

Books

推薦図書

情報セキュリティに関する技術書

Buffer Overflow Attacks: Detect, Exploit, Prevent


 ハッキングの原理をBuffer Overflow(BOF)を中心に多角的に紹介した書籍です。タイトルは「Buffer Overflow」となっていますが、BOFだけでなくフォーマットストリング攻撃やシェルコードの作成についても言及されています。ケーススタディを交えながら、攻撃手法として有名なスタックBOFやヒープBOF、フォーマットストリング攻撃について解説しています。さらに簡単なシェルコードの開発にまで言及し、ネットワークBOF用のシェルコードやOS判別シェルコードの解説まで行っています。LinuxとBSDを中心に解説が進みますが、Windowsにおけるハッキングも解説されています。
 このように、かなり専門的かつ日本の書籍では見られない具体性を持った技術書ですが、幾分問題点も見受けられます。まず、複数の著者が関与しているため、重複した解説や前章で出てきたサンプルを活かしきれていない点が挙げられます。また、言語が英語ですので英語を見ると吐き気がする方には向いていないかもしれません。しかしながら、日本語の書籍ではこれほど具体的な攻撃手法を解説したものはほとんどお目にかかれません。英語に挑戦しながらでも読む価値はあります。

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小説

WEB探偵昴


 psyさんの小説第二弾です。WEBのトラブル解決を専門にする美貌の女探偵、昴の活躍を描いた最新作。ハッカー物の小説としては非常に現実味がある描写が多く、巷にあふれる「PCさえあれば何でも完璧にできるハッカー像」とは一線を画しています。コンピュータを主題とする小説ではありますが前提知識はあまり必要ありません。
 特に興味深いのは、コンピュータの小説で良くあるように「ハッキングのかっこよさ」や「コンピュータのスマートさ」だけを強調した小説ではない点です。社会問題への言及や資本主義社会への問いかけ、ネット社会のあり方といった深い議題をテーマとしているように感じました。リアルなハッカー物小説をお探しの方でしたら楽しめると思います。

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タイムマシン (角川文庫)


 イギリスのSF作家、H.Gウェルズの代表作。1895年の当時、時空を越えるマシンを考えだし、階級社会のなれの果てを予想したことは驚異と言えます。ちなみに、本作はタイムマシンを題材にした世界初の小説です。言葉がちょっと昔風なので読みにくいですが、SF小説の原点にあたる本書は一読する価値が十分にあると思います。
 本書は「タイムマシン」以外にも「盗まれた細菌」「深海潜航」「新神経促進剤」「みにくい原始人」「奇跡を起こせた男」「くぐり戸」の合計7編の小説を合わせたもので、どれも斬新で面白いです。特に「くぐり戸」は欲求を押し殺した現代人の生活を比喩しているようにも思え、深く考えさせられる作品です。

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