PCで作業をするには、まずはじめにログインという操作を行う必要があります。これは、ログインマネージャというツールに識別情報を認証してもらうことで実現します。GNOMEの場合、GDMというアプリケーションがログイン画面を制御しています。また、文字ベースのログインマネージャではGettyが使われていることが多いです。そして、GNOMEの提供するログイン画面で使用されるインターフェイスのひとつがGreeterです。GDMの設定を変更することで、ログイン時のインターフェイスやセキュリティの設定などが変更可能です。
ちなみに、GNOMEの提供するログインマネージャであってもKDEを使用したセッションを開始することができます。
GUIでGDMの設定を変更するには、KDEデスクトップ環境の場合、[KDEメニュー] - [システム] - [ログイン画面の設定]を選択します。GNOMEデスクトップ環境の場合、[メニュー] - [アプリケーション] - [システムツール] - [ログインスクリーンセットアップ]を選択します。
ここでは、主にKDEデスクトップ環境においての説明となりますが、メニューや項目の呼び名の違いこそあれ、設定できる項目などに大きな違いはありませんので、GNOME環境でも同様に操作できます。
テーマを変更するには、「グラフィカルなGreeter」というタブを選択します。左側にいくつか既存のテーマがありますので、気に入ったものに変更してください。変更するときはラジオボタンをクリックしてテーマを選択し、右下の「閉じる」ボタンを押してください。これで、次回のログイン時から選択したテーマでGreeterが起動します。
前の章では、既存テーマの中から気に入ったものを選択していただきましたが、既存のテーマは3つほどしかなく、どれも気に入らないという方は多いと思います。そこで、ここでは別途に用意したテーマファイルをインストールし、変更する方法を解説していきます。
Greeterのテーマはfreshmeat.netやGNOME Artなどから入手してください。ダウンロードしたテーマファイルは、homeディレクトリなどにディレクトリを作り、一ヶ所にまとめて置いておきましょう。テーマファイルは.tar.gz形式に圧縮することで使用できますので、ダウンロードしたテーマファイルが.tar.gz形式になっていなかった場合、この時点で圧縮ツールなどを用いて圧縮しておきましょう。
ダウンロードしたテーマファイルがGDM-SoftFlowerGdm.tar.gzで、デスクトップにダウンロードされたと仮定して、例を次に表します。
$ cd /home/defolos
$ mkdir themes
$ cp /home/defolos/Desktop/GDM-SoftFlowerGdm.tar.gz /home/defolos/themes
テーマファイルが用意できたら、次に用意したテーマファイルをインストールします。前の章で行ったように、GDMの設定を変更しましょう。KDEデスクトップ環境の場合、[KDEメニュー] - [システム] - [ログイン画面の設定]を選択します。GNOMEデスクトップ環境の場合、[メニュー] - [アプリケーション] - [システムツール] - [ログインスクリーンセットアップ]を選択します。
ログイン画面の設定ウィンドウが開いたら、「グラフィカルなGreeter」タブを選択し、「新しいテーマのインストール」ボタンを押してください。後は、先ほど保存したテーマファイルを選択します。保存した場所に見つからなかったり、選択できない場合は、ファイル形式が.tar.gzになっているか確認してください。これで、新しいテーマが利用できます。
Greeterのテーマはファイルを圧縮したものですので、すでに公開されているテーマの背景画像を、自分の気に入ったものと交換するといった改造ができます。著作権の観点から見ると違法行為となりますが、個人で使用する(友達などに配布しない)範囲内であれば著作権は適用されません。
Greeterのテーマは、先述のようにテーマの表示に必要な複数のファイルを一ヶ所に集め、圧縮しているだけですので、展開して変更を加えた後に圧縮し直すことで改造することができます。まずはじめに、テーマファイルの展開を行います。
用意する背景画像は、もとの背景画像のサイズと同じ大きさにします。それを、もとの背景画像に上書きコピーします。また、ディレクトリ内の他の画像ファイルは後述する*.xml内で使用されている可能性が高いですので、間違えて消してしまわないようにしてください。
[GdmGreeterTheme] Encoding=UTF-8 Greeter=green_leaf.xml Name=green leaf Description= Author=Defolos Exilius <defolos@ruffnex.oc.to> Copyright=GNU/GPL v2 Screenshot=ss.jpg