GRUBとはLinuxに付属するブートローダのひとつで、近年主流になって来たブートローダです。少し前まではLinuxのブートローダとしてはLILOが主流でした。他にもWindows NTに付属する「OS loader」などがあります。
ブートローダに複数のOSを登録することによって、起動時にどのOSを起動するか選択できるブートローダもあり、grubとLILOはLinuxだけでなく、他のOSを起動することもできます。
ブートローダはコンピュータ起動直後に呼び出され、OSをディスクなどから読み込んで起動させるプログラムです。
通常、GRUBのOSを選択する画面は非常にシンプルです。もう少し華やかにしたいと思われる方も多いと思います。DebianパッケージのGRUBはOS選択画面に背景を設定することができるようになっています。そこで、DebianにおいてのGRUBのOS選択画面に背景を設定しようというのがこのドキュメントの目的です。
GRUBの背景に使える画像にはいくつかの制限があります。どんな画像でもOS選択画面の背景にできるというわけではありませんので、ご注意ください。制限を次に列挙します。
画像ファイルはxpm形式でなければなりませんが、gz形式に圧縮することは可能です。googleなどの検索エンジンで探したり、自分で作成して画像を用意してください。自分で作成する場合は次のようにして14色のxpm形式に変換することができます。
$ convert -colors 14 name.jpg debsplash.xpm
圧縮はしてもしなくても、どちらでもいいのですが、次のようにして圧縮します。
$ gzip debsplash.xpm
背景となる画像が用意できたら、その画像を適切なディレクトリに移動させます。ここでは、新しく背景画像専用のディレクトリを作成し、そこに画像を格納するようにします。
$ su # cd /boot/grub # mkdr splashimages
次に、さきほど作成したディレクトリ内に用意した背景画像を格納します。用意した画像は/home/defolos/Desktopにあるものとします。
$ su # cd /home/defolos/Desktop # cp debsplash.xpm.gz /boot/grub/splashimages/
/boot/grub/menu.listのtitleの前に次の一行を追加、あるいは修正してください。
splashimage=(hd0,0)/grub/splashimages/debsplash.xpm.gz
これで、次回からの起動時に背景画像が表示されます。